6月に行われたポケモンジャパンチャンピオンシップス2018(以下PJCS)で使用し、4勝3敗で世界大会の権利を獲得した構築の記事です。
PJCSでの構築選択について
5月に行われたJCS予選で全国大会の権利を獲得し、そこから環境予測をしたところ、おそらく本戦では環境に存在するPTの中で最もPTパワーが高く、プレイング勝負のできるメガメタグロス+カプレヒレorテテフ構築が頭一つ抜けて多いと考えました。
そこでメガメタグロス構築に圧倒的に強い「メガバクーダ構築」が候補となりました。
しかしながら、このPTはプレイングが普通のPTと違い難しそうだったこと、また不利なPTに勝つのが難しそうだったため断念しました。
他にも自分の得意な攻撃に重きを置いた「バシャーモ+キリキザン構築」も候補となりましたが、有利な相手にも択が発生し、安定しづらいのが嫌だったため候補から外しました。
最終的にリアルの事情で練習時間があまりとれそうになかったため、また一番自分のプレイングが活きると思ったのでJCS予選で使用した構築をベースに考えることにしました。
構築経緯
上記で述べたようにこちらの構築
【VGC2018 JCS レート1730 45位 構築(パーティ)】三ツ矢スペシャルセカンド【ポケモン USUM ダブルバトル】 - EMOLGAME
をベースに考えることを決めたのですが、いくつか問題点があり、特に問題となったのが、このPTでのグロス構築(メガバンギラスとの2メガ)勝ち筋が威嚇を複数回重ね、ラッキーで積ませるというプランを取っているため時間制限があるPJCS本戦ではTODをされてしまい勝てない、というものでした。
そのためラッキーの枠を変更せざるを得ませんでした。
最初はカミツルギを採用してみましたが、グロス構築でほぼ採用されているサンダーに強くないことが気に入らず困っていました。
色々模索する中で上記のリンクの構築を同じく使っていたことぶきくん
https://twitter.com/OrehaManda_ が「メガフシギバナ入れるとレヒレ+グロス構築にめちゃ強そう!」と言っていたので試しに使ってみたところ、メタ対象の構築以外に対しても威嚇サイクル+メガフシギバナで詰ませるプランが強力だったため、またリザードン+フシギバナという天候PT偽装ができメガフシギバナが読まれない点、そしてジャラランガの選出誘導によりメガフシギバナを通しやすくなるシナジーがあったため採用に至りました。
構築コンセプト
①蜻蛉返り+ボルトチェンジによる対面操作を活かしながら、高火力範囲技持ちアタッカーを通し殴りかつこと。
②メガフシギバナの苦手な相手を処理後、威嚇サイクルを回すなどしてメガフシギバナで詰ませる。
基本的に①をすることのほうが多い。コケコ+マンダやレヒレグロスに対して②を取ることが多い。
またリザードン+フシギバナという並びやジャラランガといった選出誘導力に長けたポケモン(並び)を採用しているため、相手の取ろうとするプランが非常に読みやすくなる。
個別詳細
熱風:このポケモンの意義
オーバーヒート:普通のリザードン構築と違い、クレセリアがいない為カプテテフを誤魔化せないので上から吹き飛ばすのが主な理由。半減だろうとかなりのダメージを蓄積できるのがえらい。
追い風:ジャラランガを展開する際や追い風ミラーでたまに使う。
守る:略
調整
C特化なのは構築全体で攻めに重きを置いているので半端に耐久を上げるより、少しでも与えるダメージを大きくしたかったため。最速なのはサンダーと同速を張るため、カプテテフを上からオーバーヒートでワンパンするため。D4振りにするとC233メガゲンガーの手助けシャドボの乱数がズレる。
本構築の核 初手から出して熱風やオーバーヒートでダメージを蓄積させることが主な役割。
途中で引っ込め終盤に一貫を作り通すように扱う試合もあれば雑に切ってジャラランガに任せる試合もある。
最速サンダーとの同速は人生を懸けましょう(JCS予選で1敗)
インファイト:最強技 リザードンが誘うポケモンの処理を迅速にするため格闘技は必須であった。 他の格闘技ではなくこの技にした理由としては、①威力が安定している点②構築全体が前のめりであるため、能力ダウンがさほど気にならなかった点 が挙げられる。 この技でなくては勝てなかった試合があったため正解だった。(ウツロイドやカミツルギ、バンギラス、ガオガエンを意識)
身代わり:ブレイジングソウルビート後にこの技を上から打ち、相手にフェアリーがいても盤面に維持できることが非常に強い。
守る:略
調整
CS特化なのはリザードンと同様の理由から。
ご存知の通り、このポケモンは専用Zを使うことで最強エースとなれるため、このポケモンを選出するときは巧くジャラランガが専用Zをおせる盤面形成をすることを目標とし立ち回る。
正直環境に全くあっていないと思うが巧くジャラランガを展開出来た際の決定力は健在である。使い手を非常に選ぶポケモンであるため使いこなすのは難しいと思う。。
また、選出誘導力が全ポケモン中トップクラスであるため、相手の選出が非常に読みやすくなり、プランが立てやすくなるのもジャラランガの長所である。
10万:メインウエポン
ボルトチェンジ:サイクルを回し有利対面を作るためや相手にダメージを蓄積させつつコケコを温存するために必要。
マジカルシャイン:眼鏡によりなかなかの削り性能となる。必要不可欠。
エレキネット:マリルリピッピに抗うため、ジャラランガのサポートとなるために採用。しかしながら一度も使う機会はなかった。
調整
コケコは素早さが高く、一発攻撃を耐えることが行動回数の増加に直結するため、Cを削り耐久に回した。 眼鏡持ちのため火力不足に悩む事はなかった。
高速高火力であるため、序盤の削り、有利対面の形成、スイーパー、これらの役割をこなせる神ポケモンだった。
このPTはリザードン選出をする場合カプ・レヒレに後出しできるポケモンがいない為、持ち物をチョッキにし、無理やり後出し性能を確保させるのも視野だったが、マンダ構築が無理になるため断念した。
猫だまし:強いから。
フレアドライブ:安定のメインウエポン 晴れ補正がかかることでリザガエンの並びでレヒレをゴリ押せる。
とんぼ返り:有利対面の形成に役立つ
横取り:ウルトラハイパースーパー技。この構築できついところを誤魔化してくれる神技だった。
調整
HD- 臆病コケコのフィールド10万Z耐え
S‐ 追い風下110族抜き抜き
良タイプ・威嚇による後出し性能、猫だましととんぼ返りという強力な技による盤面形成力を買って採用。
JCS予選では突撃チョッキでの採用だったがPJCS本戦ではフィラの実へと変更した。
変更した大きな理由は「横取り」を採用したかったからである。横取りを採用するに至った経緯としては、ガオガエンというポケモンは盤面形成力に優れているものの、反面、相手のS操作、中でもメガボーマンダやサンダーの追い風を許しやすく、この構築が前のめりな以上追い風を張られることはかなり致命的だったからであり、それをどうやって防ぐかを考えたところ、この技を見つけた。
このPTのように前のめりなのが見て取れるPTには相手が追い風を通すプランを立ててくる場合が多くそれを逆手に取りマウントを取り続けることが可能となり、非常に強力であった。
また、追い風以外にも瞑想クレセリアの月の光を横取り出来たり、叩き落とすを切ったことできつくなるように見えるカビゴンの腹太鼓を横取り出来たりと、厳しい相手にも抗うことが可能となった。
この枠はけたぐりと悩んだがジョンソンさん
https://twitter.com/jhonson_639
の環境に関する意見や恋歌さんの構築
【第一回ギャラクシーオフ】WCS2018 マウントゲンガーガオガエン - hojorennkaのブログ
をみて採用を決心した。
この技が無くては勝てなかった、対等に戦えなかった試合が3試合あったため本当に採用して良かった。
大地の力:メインウエポン
ストーンエッジ:リザを処理するために採用。威嚇込みでも落とせるのでエッジ>雪崩
とんぼ返り:有利対面形成のために採用
めざめるパワー氷:同族、マンダに撃つために採用。
調整
ちょっとCをHBDに回すと良いらしい。 時間が無かったのでそのまま。
コケコを上から倒せる、後出し性能がある駒として採用。特殊型にしたのは威嚇に関係なくコケコを落とすため、またゲンガー+ジャラランガPTに圧倒的に強くするため。
単体性能が微妙な型のポケモンであったが耐性、特性、技範囲、どれを取っても代わりはいなかった。
ギガドレイン:メインウエポン。エナジーボールと選択だったが回復を買ってこちらを選択
ヘドロ爆弾:メインウエポン。
眠り粉:上振れ狙いで採用。従来この枠は宿木の種だが、制限時間がある以上こちらのほうが良いと判断した。トップカットのルールであるBO3ではこの技を見せるだけで相手のプレイングが歪みそうだと思ったのも採用理由の一つ。
本戦で3回打って全部外した。二度と使わねえからな。
守る:高耐久であるが集中されるとまずいため採用。
調整
HB-A197メガメタグロスのアイへ2発耐え
残りC
対レヒレグロスとして採用 レヒレグロス側はこちらのPTに対してほぼランドサンダーレヒレバンギ(たまにガエンとかバレル)と選出するため、このポケモンに対し強力な打点がない。一方でこちら側からは草技+毒技で全てに打点を持てる。バナの横でコケコランドガエンで蜻蛉ルチェンをしかき乱しながら勝つことを目指す。
リザードン+フシギバナのため選出画面時にこちらのメガシンカがあまり考慮されず、相手の考慮外から詰めに持っていくことができるのは非常に強力だった。
雑感
コケコのボルトチェンジ・ランド/ガエンのとんぼ返りによる対面操作からのリザードンジャラランガといったエースの着地、中~高速からの高圧力をかけ殴れるのが肌に合い強力であった。
相手の追い風にもカウンターが効くアグレッシブながら器用なところもあり良かった。
また、何よりもリザードンやジャラランガといった「選出誘導力」が強いポケモンを多く採用しており、相手の選出やプランを容易に読めるのが何よりも良かった。
反面、課題としては選出を呼ぶにも関わらず厳しいポケモンがいたり、(カプ・テテフ/クレセリア)それらが採用されているPT(テテフグロス/ガルーラスタン)には非常に厳しい立ち回りを強いられた。
PJCSで負けたのはいずれもその課題相手であり、厳しいとわかっていたのにも関わらず改善できなかったのは非常に悔しい気持ちがある。
恵まれたことに世界大会に行くことが出来るので、今度は後悔しないように頑張りたいです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ポケモンができる最後のチャンスだから勝ちてえええええええ!!!
調整試合を手伝ってくれた皆様 PT原案を考えていたREI君 フシギバナの案をくれたことぶき君 個体をくれたあーもんど君 DSが故障しかけた僕にDSを貸してくれたり、ずっと考察を手伝ってくれた天音君 そして何よりも全国大会を応援してくれたり、構ってくれたリアルのみんな、ありがとおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!